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  • 米澤 裕美

これからのテレワークルールづくり ~経営者・人事管理部門の方向け~

最終更新: 7月6日

テレワーク関係で多いご相談が「もともとテレワーク制度はなかったが、コロナで4月5月は無理やりテレワークを実施した、今後テレワークをやめるか、継続するか、継続する場合はやはりルールが必要だと思うがどうすればいいか」というものです。

とくに管理部人事部門の方は悩まれています。


7月4日の今日、東京の感染者数は131人だそうです・・。

緊急事態宣言が解除となり、通常勤務に戻っている方も多く通勤電車も混みはじめていますが、今後の見通しはたっていません。



会社規模・セキュリティに対する考え方、ITリテラシー・・会社の業態によってさまざまですし、「新しい生活様式」での仕事スタイルは変えざるをえなく、モデルとなるやり方もありません。

事業によっては、これまでにない新しいサービスや製品などを生み出す必要性にせまられていることでしょう。

事業内容の見直し、業務のやり方の見直し・・試行錯誤していくほかありません。


ところで、

私が長年いたIT企業では、海外にいくつか拠点があります。

ニュージーランドの拠点では、数年前より「在宅で会社の機械をリモートで操作する」仕組みをつくっていたため、コロナの状況下でも、業務をとめることなく継続ができました。

しかし、そのような体制をつくっていない中、「コロナ感染拡大防止のため外出禁止令」がでたほかの国では、業務は一気に「ストップ」しました。


ちなみにニュージーランドの拠点では、在宅で会社の機械を操作する仕組みづくりに

「2年」かかっていたそうです。

(まさかその仕組みづくりがコロナ状況下で役立つとは思ってなかったようですが・・)


パソコンがあればテレワークができる・・そんな簡単なものではないことを誰もが実感されていると思います・・。


今後もコロナと付き合っていくことになるでしょうし、日本は自然災害が多い国でもあります、いつ台風や地震で通勤ができない状況になってもおかしくありません。


一時的なテレワークではなく、腰をすえて計画をたてテレワークが実現できる準備をしていくしかないでしょう。


会社さまからの様々なお悩みの声を聞かせていただき考える機会を頂いてますので、今後のテレワーク制度導入について少しまとめてみました。参考になりましたら幸いです。


<今後の計画の流れイメージ>


①テレワーク実施後、社内アンケートをとる

②アンケート結果について分析をする

③テレワーク制度について経営方針を決める

④テレワークするための計画をたてる

⑤実行をしていく

⑥社内認識化をはかる



①社内アンケートをとる

~アンケートの例です~


この度 当社では、コロナ感染拡大防止のため 〇月にテレワークを実施いたしました。

これまでテレワーク制度もない中、急遽実施しましたので皆さんには戸惑いや不安、

やりづらさなど多々あったかと思います。

しかしながら、慣れない環境下であっても、皆さんに果敢にチャレンジ頂いたお陰で、

今期の業績も維持ができ、賞与もお支払いができます。


コロナ感染については今後の見通しがたっておらず、第二波第三波もくることが予想されています。


皆さんが健康であることが何より重要で、その上で事業が成り立っています。

今後も感染リスクを抑えるために、テレワーク制度を本格導入していきます。


つきましては、

この〇月にテレワークを実施いただいた感想を率直にお聞かせください。

声をもとに改善をし、テレワーク制度導入にチャレンジをしていきます。

これらの意見は、テレワーク制度づくりのために活用いたしますので、人事評価には関係しません。率直な意見が必要ですので、どうぞ自由にご記入をお願いします。


質問1


①今回テレワークを実施し良かった点を聞かせてください


②今回テレワークを実施し、感じた課題・問題点を聞かせてください


③何か意見があれば自由に書いてください


※アンケートをとるということは、従業員の方の「期待値」をあげることにもなります。

アンケートをとって対策を何もとらないと会社への不信感にもつながることを心して実施しましょう。

アンケートをとることで、今後業務の見直し等 協力を仰ぐ場面で協力を仰ぎやすくなる効果もあります。意見を収集しきれなくなると考える場合は、代表的な方 数名にアンケートをとってもよいでしょう。口頭でのヒアリングでもよいと思います。よりリアルな声がひろえるはずです。


~アンケート結果例~

(これまで私へ届いている声を例としてあげています↓)

①良かった点について


 ★在宅で仕事ができたので通勤での感染リスクがおさえられたので、よかった

 子供の学校が休校となったが一人でずっと家にいさせるのは心配だったので、自分が

 家にいれて安心できた


 ★ふだんはあまりコミュニケーションをとっていない同僚がいたが、テレワークでオンライン打合せをすることでコミュニケーションが前よりはかれて意外な一面も見ることができ、色々助けてもらい信頼関係が構築できた


 ★私は通勤に毎日往復3時間かかっていて、それだけで毎日疲れていたのですが、それがなくなってかなり体が楽になり、時間もできたので、家のこともできるゆとりができました。通勤がつらく、時間がもったいないないため実は退職も考えなくもないのですが、この2か月はテレワークにより3時間がうくようになり家事ができるようになり、精神的に楽になりました。


 ★家族で一緒に食事ができるようになりました。



②課題・問題点について


 ★会社に色々な資料が紙であったため、どこまで自宅に持って帰ればいいのか分からず

  自分の判断で顧客情報など持ち帰っていたがはたしてよかったのか?

 (しかしこれがないと業務できない)


 ★同僚の中には、気分転換でそれらの資料をもってカフェで仕事をしている人もいたが、

 情報漏洩リスクにつながるのでは?と心配したが、自分は上司でもないため、注意すると

 関係性が悪くなると思って注意できなかった


 ★業務が思った以上にたまってしまい、自分だけが大変な思いをしているんじゃないか

 同僚は暇にしているんじゃないかと思ってしまった

 だが、仕事ができない人と思われたくなくて残業を勤怠にあまりつけなかったが、人によっては夜になるとのってくるということで、残業をかなりつけてる人もいるということを知った。不公平を感じてしまった


 ★個人商店のようになってしまって、誰が何をしているのかまったく見えずヘルプをだすこともできなかった


 ★せっかくチームでチャットワークを導入しましたが、チャットワーク使用に反対する方がいたため、その方とのやり取りのときは別の手段でやらざるをえなくて大変でした

会社で統一したツールを決めてほしいです


 ★出勤日数が人によってまちまちで、私は郵便物も心配だったので週に2回は出勤するようにしてました。出勤したときは電話をとったり、他の方の郵便物を転送したりで結局自分の仕事があまりはかどらずに困りました。

 出勤しない人はまったく出勤してなかったので、公平にしてもらいたいです


 ★私の部署は会社に行かないとできない業務ということでテレワークさせてもらえず、毎日の通勤は、コロナ感染に不安を感じてました。このままだと不安なので、部署の異動もできないか上司に相談しようと思っています


 ★光熱費が上がりました。業務をしているので会社が負担すべきじゃないですか


③その他 意見


 ★今後もどうなるか分からないし、感染は避けたいのでぜひテレワーク制度は導入していただきたいです


 ★子供も親が家にいて安心してました。週に2回でもテレワークができれば助かります。


 ★子育て中のため通勤時間が常々もったいないと思ってましたので、今後もぜひテレワークで勤務継続させていただきたいです。体が疲れないため出勤時より生産性が上がってます。

アンケートを元に検討課題を抽出し 大きくカテゴリわけします

 

例)

① 情報取り扱いのルール

② 勤怠管理

③ テレワークできなかった業務・部門

④ 部内のコミュニケーション

⑤ チーム内の共有・助け合い

⑥ 電話・郵便物

⑦ 今後のテレワーク形態

⑧ 通信費・光熱費・交通費など



※課題・問題点だけ洗い出すと”苦しく”なります(^-^;

 良かった点もぜひあげていただき、前向きにすすめる原動力にしましょう!

 ★経営者への説得材料にもなります!




③テレワーク制度について経営方針を決める

④テレワーク運用への計画をたてる

⑤実行をしていく


計画をたて、実行していきましょう。

はじめに経営方針は確実に決めることも重要です。

管理人事部門としてどういう方針で動いていけばよいのか明確になり、気持ちが定まります。

実行方法としては、

各部門から、部門長+テレワーク推進者 + IT担当者で月2回打合せ(初回2回は対面そのあとはオンライン)

※3か月間、優先順位をあげて急ピッチですすめるとよいでしょう

※ITツールはテレワークには欠かせられないため、IT担当者の協力は必須です。



計画例






整理ができたら、※テレワークの頻度、ガイドラインや就業規則の規定(テレワーク規定)を策定しましょう。

※テレワークの頻度

 密を避けるために、午前・午後と出勤者をわける

 週に2回バラけてテレワーク実施させる など


このようなコロナ状況下と、コロナ収束後の”通常時のテレワーク”を分けて考えるとよいでしょう。

例えば、、通常時は会社が許可した者のみとするが、自然災害や感染症発生時は会社よりテレワーク勤務を命じる場合がある、など。

光熱費等を本人負担とする場合は、就業規則への明記が必要です。

光熱費等代として在宅勤務手当として支給する会社もあります。

⑥社内認識共有化をはかりましょう


ガイドライン・規定の策定ができたら、

社内へ通知+勉強会を開き、ルールの認識共有化をはかりましょう。

口頭+資料の配布だけでは、認識の徹底がむずかしく、ルールの更新も大変になるため、社内イントラネット(社内掲示板)へ掲載していくとよいでしょう。

社内イントラネットがない会社については、この機会に立ち上げることをおすすめします。

中小企業であれば「Googleサイト」など便利ツールも色々ありますので活用しましょう。

イントラネットはインターネットでつながりますので、テレワーク勤務時も、会社からの情報を効率よく発信することができますし、更新がしやすくなります。

人事労務ルールや、経営者からのメッセージなど 社内情報掲示板としての役割をもたせられます。途中入社された方にも情報共有化がやりやすくなります。

社内の情報が共有されていることは、何より従業員の方の安心にもつながります。



経営者が「GO!」をだしている会社は人事管理部の方も動きやすいですが、経営者も迷っている・人事管理部の方も問題意識はありつつもどうしてよいのやら・・という状況の方は多いかと思います。


人事管理部門の皆さまへ

このように時代が大きく変わるときに「働きやすい労働環境づくり」に大きく関われるチャンスはなかなかありません。試行錯誤しながら良くしていこうという行動は、あなたの職業人生においても大きな意味をもつことでしょう。

がんばりましょう!応援しております(^^)/




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